マンガ紹介:AKIRA(アキラ)

AKIRA(アキラ)」は、1982年に連載が始まった大友克洋さん作のSF漫画です。「週間ヤングマガジン」で連載を開始された直後からその高いクオリティーから人気を集め、日本国内のみならず、世界中から高い評価を得た作品でもあります。 

 

 

そんな漫画「AKIRA(アキラ)」の特徴は、圧倒的な画力と画面構成力にこそあります。漫画の歴史を紐解く際には、「大友以前、以降」という表現が用いられるほど、その独特な作画手法は後世の漫画業界に多大なる影響を与えました。特に、「AKIRA(アキラ)」で描かれている倒壊するビル群や機械の緻密かつ複雑な書き込みはいずれも、時代を感じさせないリアルで迫力のある画面に仕上がっています。この高いデッサン力は、まさに「AKIRA(アキラ)」に描かれている超能力や近未来といったSF要素に説得力を与え、多くの人を魅了しました。

 
また、本作は漫画の枠に留まらず、アニメーション映画としても大きな成功を収めています。漫画の作者である大友克洋さん自身が監督と脚本を務める形で1988年にアニメーション映画化されました。その際には、製作期間3年、総制作費用10億円という、当時としては前例のないレベルの労力と歳月つぎこんで作品が生み出されました。その濃密かつハイクオリティーな仕上がりは、日本アニメ史を語る上で欠かせない存在感を放ち、国内外に今なお大きな影響を与え続けている伝説的なアニメーション作品として確かな地位を築いています。