「のだめカンタービレ」二ノ宮知子

のだめカンタービレは、漫画家の二ノ宮知子氏によって描かれた非常に興味深いシリーズとなっています。主人公は音楽大学の学生であり、ピアノとバイオリンの才能がありましたが、将来は指揮者になりたいと言う希望を持っているのが特徴です。ヒロインの野田恵は、通称「のだめ」と呼ばれており、主人公と同じ大学のピアノかの学生ですが、非常に性格が大雑把であり、繊細なピアノの演奏には向いていないと評価されることも少なくありませんでした。

物語はこの2人が出会うところから始まり、のだめの才能に気づいた主人公が互いに助け合いながらお互いの欠点を克服し、最終的には多くの人を巻き込みながらオーケストラの魅力を伝えていくと言うストーリーになっています。

のだめカンタービレは、これまで若い世代にあまり注目を集めてこなかったオーケストラやクラシック音楽の魅力を新たな形で浸透させるものとなりました。それまでクラシックは非常に美しい音楽ではあるものの、自分自身で演奏をする事は非常に難しく、またとっつきにくいものと言う印象が強かったものです。さらに、非常に難しい音楽理論の学習も必要になると言うイメージもありました。しかしのだめカンタービレが人気となってからは、多くの若い人がオーケストラに興味を持ち、学校のサークルでも入部希望者が殺到する一大ブームとなりました。そのため日本の音楽の環境にとっても、非常に強い影響を及ぼした漫画となっているのが特徴です。